2005年製(平成17年製)のiPod第5世代(iPod Touchと区別する為、iPod Classic 第5世代と便宜上言う場合もあるようです)を、製造から21年経った2026年(令和8年)に復活させました。
愛着のあった製品ですが、各種不具合(後述)があった事、また、iPhoneで音楽を聴く様になった事で長らく埃を被っていました。このまま放置してるのも可哀想と思い作業を行いましたのでその模様を記事に残します。
iPod 第5世代を復活させる【1】〜準備編〜 ※このページ
iPod 第5世代を復活させる【2】〜分解組立編〜 はこちら
iPod 第5世代を復活させる【3】〜復元 反省編〜 はこちら

前準備1:不具合箇所の確認
暫く使用していなかったiPodですので、今一度現状確認を行います。不具合が現れていたのは次の3箇所でした。
1:満充電しても電力が早々に尽きる(充電池交換が必要)
2:特定の曲を再生すると強制再起動してしまう(iPodを復元し曲を入れ直しても、別の特定曲で再起動するので恐らくHDDの一部に異常があると想定、HDD交換が必要)
3:液晶画面でバックライトを付けると一部不具合はあって見難い(液晶画面交換が必要)
今回、上記3点の問題箇所について部品交換=復活させる事を目標にします。
↓バックライトをつけた時の様子。中央左付近を中心に各所で灰色線状の不具合がある

前準備2:機種を正確に判別
必要な部品調達に影響しますのでiPodの機種を正確に判別する必要があります。購入したのは2005年と相当時間が経っているので第何世代なのか覚えていません。iPodの形状から「第5世代の白」もしくは「第5.5世代(第5世代改訂版)の白」である事は間違い無いのですが、「第5世代」か「第5.5世代」なのかを調べる必要がありました。
上記、前準備1の写真の様に、iPod画面(設定>情報>モデル)には「MA002J」と記載がありました。
また、下記写真の様にiPod裏(金属側)を見ると「30GB」「Model No:A1136」「2005」という記載がありました。これらの情報から世代特定をします。

情報1:30GB
ネットで調べてみると「30GB」は「第5世代」「第5.5世代」の両方に存在するのでこの情報では判別出来ませんでした。(60GBなら「第5世代」、80GBなら「第5.5世代」と判別出来たのですが…)
情報2:Model No.A1136
AppleのiPodのモデルの調べ方で「Model No:A1136」を調べてみましたが、何故かiPod Special Edition U2というモデルが該当しました。しかしこのモデルは本体が黒色なので私のiPodとは違います。Model No.1136というモデル番号はU2モデルと通常モデルが共有していた番号なのかもしれませんが詳細は分かりませんでした。
情報3:2005
iPodのモデルの調べ方にあった各モデルの発売日が「iPod(第5世代)(iPod with video または第5世代iPodとも呼ばれています)」は2005年10月発売、「iPod(第5世代、Late2006)(iPod with video または 第5世代 iPod とも呼ばれます)」は2006年9月発売となっていました。
どちらもiPod第5世代という表記ですが、前者が第5世代、後者はiPod第5.5世代の事のようなので、「2005」表記と適合するのは「第5世代」と言う事が分かりました。
情報4:MA002J
「MA002J」についても調べます。公式情報は見つからずでしたが、ネット上に散見された情報を拾い集めると、は第5世代30GB白は「MA002J」で、第5.5世代30GB白は「MA444J」との事のようなのですので「第5世代」で確定とします。
必要部品を用意
不具合箇所とiPod機種が分かりましたので、適合する部品を探して取り寄せます。
充電池
通販会社サイトで「iPod Classic Video 30GB 充電池」の様な文言で検索を行い探しました。互換部品として「616-0229」と言う充電池があり、これが該当するようです。私が探した時にはAmazon、楽天、Yahoo!等では見つからず、AliExpressというアリババ(中国企業)が運営するサイトで見つかりましたので購入しました。注文から到着まで約2週間掛かりました。

液晶画面
充電池同様、通販会社サイトで「iPod Classic Video 液晶画面」の様な検索を行い探します。第5世代と第5.5世代は32ピンで基盤に接続しますが、第6世代以降は34ピンなので物理的に違う様です。間違わない様にしないといけません。
「iPod 5th ビデオ用の内部液晶画面」と言う製品を見つけました。ピン数を確認したかったのですが表記されていなかったので「5thビデオ」も文言を信じて購入しました。こちらも充電池同様で私が探した時にはAmazon、楽天、Yahoo!等では見つからず、AliExpressというアリババ(中国企業)が運営するサイトで見つけて購入しました。こちらも注文から到着まで約2週間掛かりました。

HDD
HDD交換?SD化?
HDD交換ではなくSD化する事が常套手段のようです。「i-FlashというMicroSDを差し込めるiPod専用の変換基盤をHDDに代わりに装着する方法」「SDをCFカードとして使えるアダプタに差し込み、変換名人というCFカードを差し込めるアダプタに装着、それをHDDの代わりに装着する方法」があるようです。
SD化する事は、軽量化、省電力化、読み込み速度高速化、大容量化、高寿命化(HDDは壊れ易い)と良い事づくめです。ただ、SDカード、専用基盤、変換アダプタ、等が必要になりますのでSD化の方が費用が掛かる事が多そうです。
個人的には以前と変わらないiPodとして復活させたいので、HDDの重さ、読み込み時の小さな振動や曲再生までの若干の間もiPodの大事な要素と思い、SD化はせずHDD交換を行う事にします。(将来的にHDDの寿命が一番の不安材料ですが)
用意するHDDの接続規格と厚み
iPod第5世代30GBのHDDは「接続規格:ZIF」「HDDの厚み:5mm厚」だそうです。
iPodに使用していたHDDは既に生産終了している事もあり、通販サイトで探しましたが見つかりませんでした。なのでヤフオクやメルカリで中古のiPod HDDを探す事にします。第5世代30GBであれば取付に問題無いのですがiPod用HDDの出品は限定的でしたので他世代のHDDで流用出来るかを確認します。
ZIFという接続規格を採用しているのはiPod第5世代以降なのでiPod第4世代以前のHDDは流用不可出来無い事、第5世代以降のHDDも厚みに違いがある事が分かりました。確認の結果、下記の青太字のHDDは流用できそうです。(赤字は厚いので私のiPodには入らない)
| 世代 | 容量 | 厚み |
|---|---|---|
| 第5世代 | 30GB | 5mm厚 |
| 〃 | 60GB | 8mm厚 |
| 第5.5世代 | 30GB | 5mm厚 |
| 〃 | 80GB | 8mm厚 |
| 第6世代 | 80GB | 5mm厚 |
| 〃 | 160GB | 8mm厚 |
| 第6.5世代 (第6世代改訂版) | 120GB | 5mm厚 |
| 第7世代 (第6世代再改訂版) | 160GB | 5mm厚 |
容量認識制限と曲数制限
iPodの仕組み上、容量認識制限と曲数制限の問題があるようです。
第7世代・・・LBA48という識別方式により約144PBまで認識する様です。144ペタバイトなので(キロ < メガ < ギガ < テラ < ペタ、なので)現実的には無制限と同義です。
第6世代と第6.5世代・・・機械的には第7世代同様にLBA48対応しているようですがiPodのソフトウェアが対応しているのが古い識別方式であるLBA28のようで、結果として約137GB(iPodシステム的には128GB)までしか認識出来ないようです。※機械的にはLBA48対応してるのでRockboxの導入や、iTunesで第7世代と勘違いさせてソフトウェアを上書きすれば128GB以上を認識させられる裏技もあるようですが…
第5世代と第5.5世代・・・何故か第7世代同様に容量制限がないとの事です。機械的にはLBA48対応しつつiPodのソフトウェアのアドレス管理設計が緩かったのか、理由は理解出来ませんでしたが兎に角容量制限が無いようです。
曲数制限・・・iPodに搭載しているRAM容量に左右されるようです。第5世代、第5.5世代の30GBについてはRAMが32MBなので約2万曲、第5世代以降の30GB以外はRAMが64MBなので約5万曲が制限のようです。
一覧にすると以下の様になります。
| 世代 | 容量 | 容量認識制限 | 曲数制限 |
|---|---|---|---|
| 第5世代 | 30GB | 128GB上限なし | 2万曲上限 |
| 〃 | 60GB | 128GB上限なし | 5万曲上限 |
| 第5.5世代 | 30GB | 128GB上限なし | 2万曲上限 |
| 〃 | 80GB | 128GB上限なし | 5万曲上限 |
| 第6世代 | 80GB | 128GB上限有り | 5万曲上限 |
| 〃 | 160GB | 128GB上限有り | 5万曲上限 |
| 第6.5世代 (第6世代改訂版) | 120GB | 128GB上限有り | 5万曲上限 |
| 第7世代 (第6世代再改訂版) | 160GB | 128GB上限なし | 5万曲上限 |
仮に4分の曲をAAC256kbpsにしたとして1曲を約8MBとし2万曲で計算してみます。
8MB×20,000曲=160,000MB≒160GB
今回復活させる第5世代30GBについては一番多い容量が大きい160GBでもAAC256kbpsなら2万曲以内に収まる、かつ、128GB上限も無いので、第5世代以降の5mm厚であればどの容量でも問題がないと分かりました。
用意したHDD
Yahoo!オークションやメルカリで上記条件に合うiPod HDDを探した結果、不良セクターが無い事を確認済みという第7世代160GBのHDDを購入しました。MK1634GALという型番です。容量が大きいと言う要素もありますが、第7世代のHDDなので一番製造年月が若い=寿命が残っている可能性が高い事で選びました。

工具
工具については上記の「液晶画面」と「充電池」を購入した際に、おまけとして工具が付属されてたので別途購入はしませんでした。
iPodを開封する為に、工具が付属しない場合、もしくは作業性を考慮すると専用の工具を入手する必要があります。プラスチック製の薄い板状の物であれば代用出来るかも知れません。ただ、専用工具の方が作業性良いと思われるので検討するのが良いとは思います。
続き…
準備編はここまでになります。続きは分解組立編になります。
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